KIRIKANE and “URUSHI KIRIKANE”

ー 截金(きりかね)とは? ー

数枚に焼き合わせ厚みを持たせた金箔を線状、もしくは◯▽◇などの形に切り分け、それらを貼り合わせ文様を施します。

線状に切り分けた金箔の細さは髪の毛より細くなることも。

風はもちろんのこと気流も感じられるほどの細く繊細な金箔糸を、息を潜めるようにして扱います。

両手に筆を持ち1本の筆には金箔を巻きつけ、もう1本の筆でふのりという接着剤を金箔と接着面につけながら金箔を貼り付けます。



伝統技法ではこのようにふのりを使用しますが、《KIRIKANE》のアクセサリーはそこに「漆截金」という独自の技法を用いています。



              



ー 漆截金(うるしきりかね)とは? ー

截金は本来直接手に触れるものでない仏教美術などとともに発展してきました。

そのため接着に使用するふのりは強度が弱く、擦れたりすると截金が剥がれてしまいます。

そこでふのりの代わりに何かを代用できないか?と長年に渡り研究と何度もの実験を重ね、ついに漆へとたどり着きました。

漆は塗料として使われるほか金箔を接着する際にも使用されるため金箔との相性も大変良く、その性質においても金箔と同様、古来より日本の伝統工芸品に使用されていることなどから、変色などの経年の変化において信用がおけるものだと考えたからです。

こうしてふのりの代わりに漆を代用することで截金そのものの強度を高め、直接手で触れることができる

《 KIRIKANE 》のアクセサリーへと生まれ変わりました。



ー 截金の歴史 ー

截金(きりかね)は飛鳥時代から現代に至るまで仏教美術と共に発展してきました。

主に仏像の荘厳(仏像の身を飾ること)などによく見られます。

古い仏様のお袈裟の柄など、表面の彩色が汚れてしまっていてもキラキラと光るものが見えたらそれは截金です。

江戸時代に截金の代用として金泥描き(金の粉を溶いて絵の具のように使用する)という技法が流行し截金の技法は一時衰退してしまいました。

ですが金箔の輝きはどれをとっても代用できるものではなく、それは1000年以上前に截金の技法が主流だった頃の仏像を見れば一目瞭然です。

どんなに汚れ、黒ずみ、朽ちてしまったような仏像でも当時施された截金の金箔の光りは損なわれることなくそこにあります。

お寺や美術館などで平安時代や鎌倉時代の仏像を見る機会がありましたらぜひ探してみてください。



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